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はるか昔の不思議なお話
2009 / 01 / 27 ( Tue )
 データ担当のITAさんに、猫の話を聞いていて、ふと思い出したことがあります。
   
 かなり古い話になります。かれこれ30年以上前。
 現実のこととしては、ちょっと普通では考えにくいので、多分あまり他人には吹聴していないはず。自分自身も、ひょっとして夢だったのかもしれないと思い始めているので、こういうところで公表するのもどうかとは思ったのですが、今のうちに書き留めておかないと、忘れてしまうかもしれません。
いや、忘れてもいいんですけどね。

 これは、生まれてこのかた、およそ霊感のかけらも感じたことのない私の、貴重な霊体験(?)です。 


 その頃、リスを飼っていました。シマリスを2匹。
 オスはとっても元気が良くって、それこそ一日中クルクルと小屋の中を駆け回っていました。かたやメスの方は、何だかうつ病みたいな奴で、一日中巣箱から出て来ない陰気な性格でした。
 ケージは父親のお手製で、廊下に置きやすいように横に広い直方体になっていました。かなり大きなものです。

 床から側面に飛び移り、そのまま天井、それから反対の側面に移り、床に着地します。 それを私は「とんぼがえり」と呼んでいました。
 カタン、カタン、カタン、ガシャン。着地だけは鈍い音がします。
 ケージにセットした回し車なんかには目もくれず、賑やかな音を立てて、オスは喜々として毎日延々と、とんぼがえりを繰り返していました。

 それなのに、ある日突然、予告もなしにオスが死んでしまいました。
 原因はわかりません。お天気がいいから日光浴できるようにと、母親がケージを物干場に出しておいたのです。彼は、いつものようにとんぼがえりを繰り返していました。
 本当に、いつものままだったんです。

 お昼過ぎに、ケージを部屋に戻そうとした時には、すでに死んでいたそうです。
 動きが激しいので水は入れてなかったのですが、水分の多い果物を入れていましたから脱水症状とか、突然の心臓発作というのは考えられません。
 たまたまその時、家の裏手にアシナガバチの巣があって、ケージを出した時そばにハチがいたという母親の証言から、ハチに刺されたというのが有力説となりました。

 死体をそのままにするわけにもいかず、とりあえず庭に埋めたものの、どうにも納得がいきません。あんなに元気だったのに、何故? 
 悲しいのに、素直に泣くこともできません。 どうすることもできない理不尽な現実。それを受け入れられるほど、私は大人ではありませんでした。


 …どのくらい時間が経ったでしょう。夕闇がせまる頃です。
 聞き慣れた音に気づいて、私は言葉を失いました。

 …カタン、カタン、カタン、ガシャン、…カタン、カタン、カタン、ガシャン。

 初めは低くゆっくりめに。それがだんだん大きくなり、やがていつもの規則的なリズムで響いてきます。
 音の主は、もちろんそこにいるはずがありません。私が確かに庭に埋めたんです。
 薄暗い廊下のケージをどれだけ凝視しても、影も形もありません。
 確かに、もう一匹メスはいますが、トイレと餌を食べる時以外は巣箱から出てきませんから、とんぼがえりなんかするはずがありません。

 四角いケージの、何もない空間を駆ける規則的な音だけが、廊下に響いていました。
 
 信じられませんでした。目の前にケージがあって、音を聞いているんです。でも、そんなことあるはずがない、と思いました。だけど、それなら、この音は一体何でしょう。

 …ひょっとして、自分が死んだことに気がついていない?
    
 そう思ったとたん、それまで止まっていた時間が動き出したような気がしました。

 闇の色はますます濃くなっていきます。でも、音が消えてしまうような気がして、どうしても廊下の電気をつけることができませんでした。

 音は、翌日も続きました。いつもと同じように、同じリズムで。
 3日目。同じように始まった音は、時間が経つごとにだんだん弱くなっていきます。ゆっくり、ゆっくり、その場所から離れていくような感じでした。

 そして4日目、予想通り、音はすっかりなくなってしまいました。

 
 彼は、本当に3日間そこにいたんでしょうか?
 それとも、突然の死に動揺した私の、精神的な思い込みだったんでしょうか?

 証明する方法は何もありませんし、実際のところ本当に「気のせい」だったのかもしれません。
 今となっては、どちらでも構わないのですが、その時私が心の底からほっとしたことだけは、間違いなく事実なのです。

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